わかりやすい債券投資(1)基本のきほん

株式は皆さんご存知かと思いますが、債券については馴染みのない方がほとんどかと思います。債券投資に長年携わった身としては、そのマイナーさに非常に寂しい思いをしていました・・・。そこで、MBAストーリーズの連載第一弾として、債券投資についてエクセルでの計算例を交えながら、世界一わかりやすく解説していきたいと思います!

  

初回の投稿では、債券そのものについての解説をします。債券の話をする際には、まず借金と債券の関係性から考えると分かりやすいです。よく報道で耳にする日本政府の巨額負債ですが、足元では1,000兆円を超えており、GDP(国際総生産額)対比では200%にまで到達しています。その比率では欧州危機と世間で騒がれたギリシャを大きく上回り、世界で最も経済規模対比で負債比率が高い国と言われています。

  

こうした状況が悪いかどうかは置いておいて、負債とは簡単に言えば借金です。国として社会保障やインフラ整備に必要となる支出が、主に税金などの収入を超えてしまった場合に、誰かから借金をしなければなりません。こうした借金は国の景気が悪い場合に膨れてしまう一方で、景気が良い場合はこれまで借りた借金を返済するのですが、日本の場合、景気が悪い状況が継続してしまったため、借金が返済されることなく、結果1,000兆円まで積みあがってしまったのです。

  

こうした借金の「額」については報道で良く耳にしますが、「どうやって」、そして「誰から」借りているかについてはあまり焦点が当たっていません。実は 、こうした借金の大半は、日本政府が「債券」を発行し、「投資家」に売ることによって賄われているのです。

  

債券とは、お金を借りやすいように、事前に年間の利子率(クーポン)や借金返済の期限等の決められた条件が書いてある紙切れ(証券)だと考えて下さい。そうした紙切れを、お金を貸してくれる投資家(個人や年金基金、生命保険会社等)に販売することで、政府は借金をします。そして、政府はその紙切れに記載されているクーポンを投資家に定期的に支払い、事前に決められた借金の返済期限にお金を返します。

  

債券を理解する上で重要なことは、「借金をするために発行される」、「条件について事前に決められている」の2点です。そして、事前に決められている条件の中で最も重要なものが「クーポン」と「満期(償還)」です。これらについては、次回以降の投稿で解説していきます。

  

また、今回は国を事例にしていますが、債券の発行体は国だけではなく、地方政府(県や州)、地方自治体(市・区)、企業や不動産物件など多岐にわたります。こうした発行体の種類についても、追々解説していきたいと思います。

KOLBE TAKUMI

大学卒業後は日系保険会社に就職し、外国債券・為替運用領域においてアナリストやトレーダーを経験。その後、ニューヨークのアセットマネジメント会社にて、米国債券のアナリストやファンドマネージャーを経験した。主な専門領域は、米国経済、米国債、米国商業用不動産担保証券(CMBS)。2019年2月MBA Storiesを立ち上げ。慶應義塾大学 環境情報学部卒、コロンビア・ビジネス・スクール MBA。

KOLBE TAKUMI

大学卒業後は日系保険会社に就職し、外国債券・為替運用領域においてアナリストやトレーダーを経験。その後、ニューヨークのアセットマネジメント会社にて、米国債券のアナリストやファンドマネージャーを経験した。主な専門領域は、米国経済、米国債、米国商業用不動産担保証券(CMBS)。2019年2月MBA Storiesを立ち上げ。慶應義塾大学 環境情報学部卒、コロンビア・ビジネス・スクール MBA。