わかりやすい債券投資(2)クーポンについて

今回はクーポン(利子)について解説します。

  

クーポンは借金への「お礼金」

  

クーポンとは、お金を借りている政府が債券を買ってくれた投資家に定期的に支払う「お礼金」です。なぜお金を借りた人がクーポンを払わないといけないかというと、誰も他人に無料でお金を貸したくは無いからです。

  

他人に貸したそのお金は返ってくるまで使うことができず、そのお金を使って何か他の投資に回していたら得られたであろう収入を逸することになるからです。この考え方を「機会損失」と呼びます。投資の世界では、お金は常に利益を生み続けるという前提があります。何の利益も生まない投資(お金を貸す)は(ある特殊な環境下を除いて)存在できないのです。

  

また、クーポンは借り手の返済能力に見合ったものでなければなりません。貸したお金が返ってこないリスクが少しでもあるならば、「お礼金」をたっぷり弾んでもらわないと心理的にも嫌だと思います。

  

ですので、年間で借金の数パーセントを利子として相手に払わせることで、本来であれば得られたであろう収入を補填し、貸し手が追っている貸し倒れリスクに見合った報酬を貰う必要があります。

  

クーポン支払いタイミングや利率は債券によって異なる

  

クーポンは、米国政府が発行する債券であれば年間2回支払われることになり、元本(借金額)に対する利率が債券に表記されています。例えば、100ドルの債券を購入したとして、10%のクーポンが約束されていた場合、1回あたり5ドル、年間10ドルが借金の返済期日まで投資家に支払われます。こうした債券からのクーポンの支払いタイミングは債券によって違い、毎月支払いの場合もあれば年一回の場合もあります。

  

また、債券によってクーポンの利率も異なってきます。クーポンの利率は「信用リスク」と「市場金利」に依拠します。信用リスクについては、今後の投稿で解説しますが、簡単に言ってしまえば貸し倒れリスクです。貸し倒れリスクが高い相手に対しては、高いリスクに見合った報酬が無いと誰もお金を貸してくれないため、高いクーポンが要求されます。市場金利については、同じような属性の債券が市場でどのような金利で取引されているかの参考値を指します。この参考値が、債券を発行する際の基準値となる場合が多いです。

  

基本的に、一度決められたタイミングと利率に関しては変更されることはありません。元々変更の可能性がある設計になっている債券もありますが、そうでないにも関わらず、そういった条件の変更がある債券は「非常にマズイ債券」である可能性が高いのです。

KOLBE TAKUMI

大学卒業後は日系保険会社に就職し、外国債券・為替運用領域においてアナリストやトレーダーを経験。その後、ニューヨークのアセットマネジメント会社にて、米国債券のアナリストやファンドマネージャーを経験した。主な専門領域は、米国経済、米国債、米国商業用不動産担保証券(CMBS)。2019年2月MBA Storiesを立ち上げ。慶應義塾大学 環境情報学部卒、コロンビア・ビジネス・スクール MBA。

KOLBE TAKUMI

大学卒業後は日系保険会社に就職し、外国債券・為替運用領域においてアナリストやトレーダーを経験。その後、ニューヨークのアセットマネジメント会社にて、米国債券のアナリストやファンドマネージャーを経験した。主な専門領域は、米国経済、米国債、米国商業用不動産担保証券(CMBS)。2019年2月MBA Storiesを立ち上げ。慶應義塾大学 環境情報学部卒、コロンビア・ビジネス・スクール MBA。