コロンビア・ビジネス・スクール授業紹介 ”Seed Stage Investing”(1)

今回の記事から何回かにわけて、筆者がコロンビアビジネススクールで受講したSeed Stage Investingの授業紹介をしたいと思います。

  

コロンビアビジネススクールでは、通常の隔週で行われる授業のほかに、ブロックウィークと呼ばれるフォーマットの授業があります。これは、3日間あるいは5日間連続で朝から晩まで授業を受け、授業期間終了後に最終レポートを出すことにより、1.5ないし3単位(卒業単位は60単位)が取得できるというものです。その期間中は連日出される課題に追われるなど密度の濃い時間を過ごすことになりますが、短期間で単位が取得できる、平日日中に授業が行われるためゲストスピーカーが充実している、学生からの評価が高い教授の授業が多い、などから人気のあるフォーマットです。

  

Seed Stage Investingは、その名の通りseed stageへの投資に関するイロハを学べるコースです。講師のAngela Lee教授はニューヨークシティをベースとするエンジェル投資家ネットワークである「37 Angels」の創設者です。この三日間のコースは、エンジェル投資家になりたい人向けに、シード投資の手法を教えるためのものです。投資案件はおそらく一つとして同じものはありませんが、基礎のフレームワークを知ることはやはり大切です。

 

授業の構成としては、座学と実際に手を動かす機会と両方あります。座学としてはdeal flowに関する5つのモジュールの講義と現役のベンチャーキャピタリストによる講演、手を動かす取り組みとしては、実際にSeed fundraisingを行っているスタートアップを授業に招き、ファウンダーのピッチに対するDiligence memo(そのスタートアップに投資すべきかどうかを様々な角度から分析した結果をまとめたもの)を作成するといったものになります。

  

Diligence memoの作成にあたっては、学生はチームごとに各スタートアップに割り振られ、ファウンダーに対して2時間、そのスタートアップの理解を深めるための質問をすることができます。チームの行ったpreliminary due diligenceをクラスの前で発表し質問やフィードバックをもらい、それをもとに後日再度ファウンダーに1時間電話インタビューをし、最終的なDiligence memoを最終課題として提出します。

  

学生にとってはベンチャーキャピタルが実際にスタートアップを評価する作業の体験ができますし、ファウンダーにとっても様々な質問やフィードバックをもらうことで本番のfundraisingに生かすことができます。三日間という短い間にテンポ良くコンテンツが進められ、全く飽きることなくあっという間に時間がすぎていきました。

  

次回からは、もう少し個別の内容に踏み込んで、授業で扱った内容や学んだことを書いていこうと思います。

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LunaUSA

工学系博士号を取得後、欧州化学メーカーのドイツ本社に就職し、研究者としてキャリアをスタート。米国支社に異動した後、オペレーション領域の知見を深めるため、研究者からプロキュアメントマネージャーへと転身を遂げる。プライベートでは、米国のスタートアップやVCとのプロジェクトにも複数参画。専門分野はスタートアップ、ヘルスケア等と多岐に渡る。米国在住。東京大学大学院 工学博士、コロンビア・ビジネス・スクール MBA。

LunaUSA

工学系博士号を取得後、欧州化学メーカーのドイツ本社に就職し、研究者としてキャリアをスタート。米国支社に異動した後、オペレーション領域の知見を深めるため、研究者からプロキュアメントマネージャーへと転身を遂げる。プライベートでは、米国のスタートアップやVCとのプロジェクトにも複数参画。専門分野はスタートアップ、ヘルスケア等と多岐に渡る。米国在住。東京大学大学院 工学博士、コロンビア・ビジネス・スクール MBA。